雑損控除とは、所得税を軽減させる制度のひとつで、災害や盗難、横領などによって資産が損害を被った時に受けることができます。
ただし、雑損控除を受けるには条件があります。
趣味や娯楽のものは対象外です。
芸術品も含まれません。
例えば、自転車の場合は「通勤するために必要なもの」であれば対象ですが、「休日のアウトドア用」は対象外となります。
対象となるものはハッキリと定められており、以下の通りです。
・震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
・火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
・害虫などの生物による異常な災害
・盗難
・横領
なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。
申請する際に証明書を提出します。
災害の場合は罹災証明書、盗難や横領の場合は被害の届出証明書がそれぞれ必要となります。
基本、上記3つの条件に全て該当した時、雑損控除を受けることができます。
控除金額は、所定の計算式によって決定されます。
また、雑損控除は、年末調整ではできません。
自分で確定申告をする必要があります。
被災した時などは有用な制度ですが、かなり手間がかかる割に、節税の効果をあまり感じられない場合もあります。
「雑損控除」という選択肢があるということを、頭の片隅に置いておく程度で良いかと思います。