具体的には、次のような税理士が当てはまります。
質問に答えられないようでは、話になりません。
大抵の質問に即答出来る力が必要です。
もちろん、即答する事が難しく、きちんと調べてから回答すべき問題も沢山ありますが、ある程度の目安をパッと出せないようでは、腕が悪いと言えるでしょう。
例えば、「会社の事は分かるけれど、相続税に関する事はダメ」など、知識にムラがあるのは、腕が悪い証拠です。
会社を経営していく上で、ある一定の税金は必ず発生します。
税金を0にしようとすると、行き着く先は、脱税しかありません。
税金は、“正しく払う”事が大切なので、とにかく税金を0にしよう、安くしようという発想を持っている税理士は、腕が悪いと言えます。
具体例をあげて、考えてみましょう。
法人税は、一般的に、利益に対して約30%の税金を支払います。
では、次の2つのうち、どちらが良い方法だと思いますか?
<A>
1年目…800万円
2年目…800万円 の利益に対する法人税を支払う
<B>
1年目…0円
2年目…1,600万円 の利益に対する法人税を支払う
2年間での利益(課税標準額)は、共に1,600万円です。
しかし、<A>を選択するのが腕の良い税理士であり、<B>を選択するのが腕の悪い税理士だと思います。
なぜなら、法人税の場合、大体利益800万円までは税率が約20%になるので、トータルでは<A>の方が税金が安くなるのです。
<B>の場合、1年目の税金は0円ですが、数年単位で見ると、全く意味がない事になります。
会社にとっては、毎年、少しでも利益を出していく事がとても大事です。
そのために、毎年一定の税金を支払うという選択をした方が、結果、損をしないのです。
その選択が出来るかどうか、また、それをきちんと説明できるかどうか、税理士の力に関係してきます。
会社の今後を一切無視して、
「とりあえず今年の税金は0円です」
と決算を組むような税理士は、腕が悪いと言えるでしょう。
きちんと対策していないのでは? と思えます。
月次・年次決算できちんと対策していれば、税務調査が来ても、戦う必要などありません。
あやふやな処理をしているからこそ、とことん戦う必要に迫られてしまうのではないでしょうか。